この記事では、
・教員を辞めて本当に後悔しなかったのか
・退職後の生活はどう変わったのか
・転職してうまくいったのか
について、うつで3年間休職した夫の実体験をもとにお伝えします。
夫はうつで教員を3年間休職した後、退職して転職しました。
教員を辞めて数か月経った今、我が家の結論は「退職してよかった」です。
もちろん不安や後悔しそうになった瞬間もありました。
それでも、以前より穏やかな表情で働く姿を見ていると、この選択は間違っていなかったと感じています。
教員を辞めて後悔した?
最初は、「定年退職まで勤めるもの」だと思っていました。
もちろん、元気にその日を迎えられていたら、それに越したことはありませんでした。
しかし、体調を崩しうつになり、退職する選択をしましたが、後悔はありません。
教員は、勉強を教えるのはもちろん、生徒指導やトラブル対応、保護者対応、事務作業と、とにかくやることが多くて定時で帰るのは難しく、毎日のように残業。そして、家でも仕事。
中間管理職だった夫は、管理職と担任の先生方の間に立ち、連絡や調整を行う役割を担っていました。
それに加えて、学校行事の管理や、育休や病欠のクラスの担任を請け負うこともあります。
一人で何人分もの仕事をしていることもありました。
それでも、子供が好きで教員になった夫は、やりがいを感じながら20年近く勤めてきました。
退職を決めるまでは、
「本当に辞めて後悔しないだろうか」
「公務員を辞めるなんてもったいないのでは」
と何度も悩み、夫婦で話し合いを重ねてきました。
それでも、あのまま無理に復職していたら、もっと苦しい結果になっていたと思っています。
▶【実体験】教員の夫がうつ病になった日。限界はある日、突然やってきた。
教員を退職した当日の気持ち
退職日は静かに迎えました。
「今日で退職か・・・」というホッとした気持ちと不安な気持ちが半分ずつでした。
そばで見てきた私は、20年近く教員として働いてきたことに「お疲れさまでした」という気持ちもありました。
教員を辞めた直後に感じた不安
収入面での不安
教員を辞めると決めたとき、一番大きかったのはお金への不安でした。
休職中は傷病手当金などを受給していましたが、退職後は状況が大きく変わります。
実際にわが家が休職中に受け取っていた金額や手取りについては、こちらの記事で詳しくまとめています。
▶教員が休職したら給料はいくら?傷病手当と手取りをリアル公開【うつ休職3年目】
▶休職中にお金が足りない・・・どうする?乗り切った方法と今すぐできる対策
また、退職しても大丈夫と思えたのは、障害年金の存在も大きかったです。
うつ等で休職が長引いている方は、障害年金の申請をすることができます。
申請については下記の記事に詳しくまとめています。
▶障害年金の申請は大変?受給まで実際にかかった期間・書類・つまづきポイントを解説
公務員を辞めて後悔しないか心配だった
周囲からは
「辞めたらもったいない」
「教員が合ってるよ」
「絶対に戻って来いよ」
と言われることもありました。
そのたびに、
「本当に辞めていいのかな」
という気持ちが頭を何度もよぎりました。
本当にこの選択で良かったのか悩んだ
退職が決まった後も、不安がゼロになったわけではありません。
転職してもうつが治る保証はない。転職先が合うかもわからない。
新しい生活が始まるまでは、その不安が消えることはありませんでした。
教員を退職して1か月後に感じた変化
復職しなければならないプレッシャーがなくなった
退職前は、
「また学校に戻らなければ」
「復職プログラムを受けなければ」
というプレッシャーが常にありました。
退職後は、その重荷から解放されました。
学校には夫がうつになった要因の一つがあったため、「いつか復職して戻らなければならない」というストレスがなくなったことは、夫にとってとても大きかったと思います。
睡眠の状態が少しずつ安定した
休職中は仕事の夢を見たり、睡眠導入剤を飲まないと眠れない日がよくありました。
しかし退職後は少しずつ眠れる日が増えていきました。
心の負担が確実に減ったと思います。
眠れない休職中の夜に取り入れてよかった枕についてもまとめています。
▶【実体験】眠れない休職中の夜を救ってくれたホット枕|不安で眠れない夜に、少しだけ安心できた話
表情が明るくなった
家族から見ても、一番変わったのは表情でした。
以前より笑顔が増え、会話も増えました。
朝「行ってきます」と仕事に向かう声も明るくなりました。
これは私にとっても大きな変化で、安堵しています。
転職して実際どうだった?
新しい職場で感じたこと
転職先は、教員時代とは全く違う職種です。
うつや休職のことも理解してもらった上で働いています。
体を使う仕事なので、3年のブランクがある夫にとっては体力的に大変な面もありましたが、楽しみながらやることができています。
教員との違いに驚いたこと
教員時代は常に仕事のことを考えていました。
膨大な業務量、残業は当たり前、家に帰ってきても休日も仕事をしていました。
今は持ち帰る仕事もなく、プライベートとの切り替えがしやすくなりました。
転職後に苦労したこと
もちろん良いことばかりではありません。
新しい職場では覚えることも多く、人間関係も一からです。
休職期間が長かったこともあり、最初は疲れる日もありました。
それでも、以前のような追い詰められた様子は見られませんでした。
教員を辞めるデメリット
公務員の安定を手放したこと
安定した収入や手厚い福利厚生は大きな魅力でした。
それを失ったことへの不安は今でもあります。
転職した場合、給与やボーナスは減る可能性が高いので、家計の見直しは必須です。
▶夫休職中の家計どうしてる?月3万浮かせたパート主婦のリアル節約術!
周囲に説明するのが大変だったこと
親や職場関係の人に、退職を伝えるタイミングは考えながら進めました。
お世話になった先生方に伝えるときは申し訳なさもありましたが、教員の大変さを一番理解してくれているので、最後は温かい言葉をかけてくださいました。
教員として積み上げてきたキャリアを手放したこと
退職は単に仕事を辞めるだけではなく、これまで築いてきた経験や肩書きを手放すことでもありました。
長く続けた仕事だからこそ、「本当にこれでよかったのだろうか」と考えることもありました。
それでも今は、新しい環境で前を向いて働いています。
教員を辞めてよかったと思うこと
心と体を守れた
一番大きいのはこれです。
もし無理に復職していたら、再び体調を崩していたかもしれません。
まずは健康を守ることが最優先でした。
新しい環境になり「また体調を崩したらどうしよう」と不安もありました。
しかし今のところは、休職中よりも穏やかになり、生き生きとしています。
「働きたいのに働けない」「復職したくてもできない」
休職中は、そんなもどかしさもストレスの一因になっていたので、働けるありがたみを感じながら過ごせています。
家族との時間が増えた
以前より穏やかな時間が増えました。
家族で笑って過ごせる時間が戻ってきたことは、本当に大きな変化です。
今までの休職期間中のうつとの闘いについても記事にまとめています。
▶夫のうつと向き合った妻だから言える“距離の取り方と心の守り方”
今では、うつの症状も落ち着いているので転職がプラスに働いてくれたと感じています。
教員以外の働き方を知れた
教員しか知らなかった夫にとって、新しい世界を見るきっかけになりました。
教員時代より「自由度」が増し、夫にとっては働きやすい環境になりました。
教員を辞めるか悩んでいる人へ
退職前はたくさん悩みました。
不安もありました。
それでも今振り返ると、我が家は退職を後悔していません。
むしろ、心と身体を守るために必要な決断だったと思っています。
もちろん、すべての人に退職をおすすめするわけではありません。
復職してうまくいく人もいます。
教員は休職の制度がしっかりと整っているので、ゆっくりじっくり休みながら考えていいと思います。
夫も3年間、復職と休職を繰り返しながら、たくさん悩みながら将来のことを考えました。
「せっかく教員になれたのに」「辞めたら終わり」なんて思わなくても大丈夫です。
教員がすべてではありません。心と体を壊してまで続けなくていいんです。
教員以外にも道はたくさんあるということを、伝えたいです。
退職を考える前に、まずは休職制度について知っておくことも大切です。
▶ 教員の休職は何年まで?最長3年の期限とその後の選択肢を体験ベースで解説


